ポルカを踊れ

躁と鬱の狭間で。

くせ毛が活かされた

私はハイパーくせ毛マンで、小学校時代からくせ毛と付き合ってきた。当初は髪が外ハネする程度だったけど、今はもう入浴後に髪を乾かすと爆発する。実験失敗かな、くらいに。特に湿度の上がってきた最近は本当にひどくて、ひとつにまとめるくらいしか対処法が思いつかなかった。でも髪をおろしたかった。

 

ずっと美容室ジプシーだった。髪にお金かけたくないと思って、安いクーポンを使ってカットのみで帰ってきては家で泣く。そんな生活を繰り返してきた。

 

先日行った美容室は「くせ毛 生かす 地名」でググったところで、ヒットしたブログの画像では本当にくせ毛が見事に理想的なパーマヘアとして変貌を遂げていた。感激した。

 

そこはご夫婦でやっていて、ご主人のカットした画像だった。想定外に私にとっては良いお値段のカット価格だったが、こんな風にしてもらえるなら、とご主人の予約を入れた。人気の美容室らしく、少し先の予約となった。期待と不安で爆発しそうになりながら当日を迎えた。

 

当日。解放された入口をくぐると、甲高くやたら響く声の女性がいた。横澤夏子さんにそっくりな声の。あれ、受付さんかな?と思ったら奥様で、そのまま席に案内された。戸惑う私。ご主人の予約を入れたつもりだったのに…

 

夏子さん(仮)は、私の戸惑いをよそに、例の画像を見せつつそれよりも長めにしておきたい私の気持ちを汲みながら、じゃあちょこっと切ってみますか、切りすぎた!ってならないように、と言ってくれた。丁寧なシャンプーの後、とてもラフなカットが始まった。

 

なんか適当…

 

不安は募る。きっと私は強張った表情だったろう。夏子さん(仮)は気にも留めない風でバシバシ切っていく。夫のブログを見て来てくれたんですね、でも私もくせ毛得意なので、などと言いながら。

 

もう、カット終盤に差し掛かっても本当に不安でしかなかった、どう見ても理想には程遠いと感じた。

 

で、最後。カットが終わり、スタイリングした髪を見た私。

 

くせ毛、活かされてる…

 

いいです、と呟く私に良かった、と言う夏子さん(仮)の声は安堵していて、きっと私の表情の意味を感じ取っていたであろうことがわかった。

 

その後店を出て、出会う鏡に映る自分を眺めては、

 

くせ毛、活かされてる!

 

喜びでいっぱいになった。こんなに嬉しい気持ちはいつぶりだろうか。

 

もうわかった。くせ毛はスタイリングが命。それがほぼ全て。恐らく、これまでのいろいろなカットも、きちんとスタイリングをしてさえいれば、パーマ風になっていたのでは、と思う。もっと早く知りたかった。

 

さて、肝心のスタイリング方法。ちょっとコツがいる。まずは、乾いた髪を濡らす。満遍なく濡らした方がいい。そして、その状態で十分に髪を揉み込み、綺麗に癖が出るようにする。くしゃっと髪の下から上まで。

 

そして、恐らくこれが肝心で、束感の出るワックスマースをピンポン玉くらいに手に取り、髪全体に揉み込む。改めて癖が出るように。それからドライヤーをかけるんだけど、その時も髪の下からくしゃっと髪を持ち上げるように丸め込みつつ、その形のままゆるいセットの設定で乾かしていく。理想的な癖を作るつもりで、丸め方や場所を変えながら。最後は冷風で〆。

 

すると、なんということでしょう。パーマ風スタイルが出来上がっているではありませんか。

 

これは文章だけではなかなか表現が難しくて、やっぱり一番はくせ毛を活かしてくれる美容師さんにやり方を教えてもらうのが一番早い。少し余計なお金がかかっても、頭皮を痛める危険をおかしながらパーマを当てるより余程安上がりだと考えるようになった。

 

くせ毛でお悩みの皆様に参考にして欲しい。全ての皆様に良い美容師さんとの出会いがあることを願いつつ。