ポルカを踊れ

躁と鬱の狭間で。

大腸内視鏡できなかった

死にそうだった。今朝。

毎年潰瘍性大腸炎の難病申請のため、大腸内視鏡の検査を受けており、今年もその時期がやってきた。今日は検査予定日だった。

昨日は検査前の薬を2種類飲み、食べ物も繊維を少なめにして今日に備えた。検査のためにお腹をからっぽにする必要があるのだ。だからなるべく消化のよいものを選ぶように指示されている。具体的には、ご飯と鮭やタラ、鶏卵、おやつはバナナとうずらの卵。少しの野菜はブロッコリーともやし、夜は鮭粥にした。

昨日はお腹をゆるめる漢方を2回飲み、2回きちんと排便があったから、よしよしいいぞ、とほくそ笑んでいた。本番は順調にお腹が空になるはず。

そして今日。6時半に目が覚め、夜中に目が覚めなかったことに感謝しながら朝のラジオ英会話を聴き、7時を過ぎて、そろそろ約2リットルの下剤の準備をしなければと思った頃、腹痛に襲われた。

ああこれは排便タイムの合図か、と思った。昨日の夜寝る前に薬を飲んだから、効いてるんだなと。しかし痛い。ともかくトイレに駆け込んだ。さぞしっかりした排便があるのだろうと思いつつ。

それが、出ない。ほとんど出ない。いきんでもいきんでも出ない。脂汗が滴り落ちてきた。髪が邪魔だ。トイレが暑い。そしてとにかく痛い、腹が。出産はこれくらい痛いんだろうか。と思うのは本物の妊婦さんに失礼だろうか。辛くて声が出る。半泣きだ。なんなんだこれは。昨日飲んだ薬のせいか。そう言えば昨日はガスが多めに出た。ガスによって排便を促す薬なのか。それが悪さをしているのか。

検査の説明書には、腹痛がある場合には医師に連絡するようにと書いてある。結果、4軒に電話した。

1軒目はこの薬の薬剤師の緊急時連絡先、2軒目は検査を実施する病院、3軒目は昔検査をしてもらった病院、4軒目は#7119。

薬剤師は男性で頼りなかった。薬でお腹が動いていると腹痛になることがあると自信なさげに言い、痛いなら検査は出来ないかもしれないと述べた。そんなわけあるか、と思いながら電話を切った。この時はまだ検査は出来ると思っていた。

検査をする病院に電話をしたが誰も出なかった。まだ診察時間まで1時間以上あったから当然だ。それで、禁じ手とは思ったが以前に検査でお世話になった病院にかけた。そこなら病棟で看護師が出てくれることを知っていた。それだけ切羽詰まっていた。

当然看護師は検査院に連絡しろといいつつ、そんなに痛いなら腸閉塞の可能性もあるから救急車を呼ぶことを提案してきた。腸閉塞。そんな可能性あるか?昨日あんなにしっかり排便したし、今朝も全く排便がないわけではない。そうこうしているうちに少し痛みが治まった気もしなくもなかった。でも依然としてかなりの痛みがあった。救急車の検討なら#7119の方が適当だと思い電話をすることにした。

#7119の担当の女性は看護師と言った気がした。彼女はすぐに息を切らしながら話す私の様子がただ事ではないと察してくれた。名前と年齢、家族の有無を確認し、私が状況を少し話すと彼女も救急車を呼ぶことを少し震えた緊迫した声で提案してくれた。

とその時だ。腹痛が本当に治まってきたのだ。あれだけ痛かったのに。マジか。なんなんだ。排便があったわけでもない。私はその旨を看護師に伝えて救急車の必要がなさそうだと言った。看護師は訝りながら、もし再発したらためらわずに119を押すようにと言ってくれて電話を切った。

ともかく痛みは去り、汗だくで全身びしょびしょだったので全て着替え、今日何度目かのトイレに行くと、

生理が始まっていた。

こ  れ  だ。

脱力した。生理痛かーい。その割にはかなり痛かった。近年稀に見る痛さ。そして、一旦痛みが過ぎるとほとんど痛くない。わけがわからん、と思っていると診察開始時間となったので慌てて検査院に電話をした。

生理痛なら検査は出来るだろう。ただ、2リットルの下剤を飲むことがほとんどできていないから、そこについての指示を仰がねば。気軽な気持ちだった。しかし医師の答えは、そこまでの腹痛だったのなら重大な病気の可能性があるから検査はできない、だった。レントゲンや血液検査、場合によってはCTスキャンでまずは重大な病気の有無を確認しなければならないとのこと。ごもっともだ。それで、受付の女性にすすめられたのもあり、予約の時間より早めに検査院に行くことにした。

病院はクーラーが強く効いており、長袖でも冷え切る中2時間待たされて受診となった。結論は、腹の中全体に溜まったガスか、もしくは生理痛の影響での腹痛。内視鏡検査はもうできないので、検査なしで書類を書いてくれることになった。こんなこともあるのか。

今回は失敗だった。生理直前で嫌な予感はしていた。でも書類提出の期限があるし、その日しかないと思った。まあ内視鏡検査がなかった分診察代も安かったし、身体へのダメージも少なかったし、ガスが気になっていたので薬ももらえてよかった。来年は生理にかぶらない日に!必ず!